ステップアップ・デッサン講座 vol.3
演習1 第3回目 まとめ
この演習でのテーマは、明暗の調子の変化が、
材質によって異なることを確認することです。 

不透明であるソフトボールは、光に照らされているところが明るくなり、
曲面の変化にしたがってゆるやかに調子が変わります。
それに対して飾り玉は、周辺のものが映り込むので、
「光に照らされているところが明るくなる」というわけではありません。
今回の作例では、光を受けている部位には、蛍光灯と暗い天井が映り込んでいます。
通常、光源の周辺(後ろ)は暗いことが多く、
その場合、映り込むハイライトの周囲は、暗い調子であることに注目してください。
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fig.① は光に照らされている部位と陰影部を区別して、
日向と日陰とに分けています。
fig.④は飾り玉に映り込むものを区別して示したもので、
赤い線より下部は机とその上にあるものが映っています。
青色がかかっているところは、壁や棚が映っています。
青色に囲まれた丸い部分が天井になります。

明るさの諧調を明中暗の3段階に分けて考えると、
ボールの明部にあたる場所が、飾り玉では「明+暗」になります。
このような調子の変化の仕方の差異が、
材質の違いを印象づける大きな要素の一つです。

白い色面(光源)がきらりと光って見えるくらいが、
天井の適切な調子と言うことになります。
このように明るい部位を基準にして、暗部を調整するということが大切です。
逆に暗部を基準に明部を調整すると、
全体の調子がなかなか深まらないことになります。

fig.② で示した明暗の境目は、もっとも形態感や質感が顕著になる部位で、
描きどころとなる大切な場所であり、諧調の基準とも言えるところです。
このことについては、また別の機会に取り上げることにします。

今回の演習を通して、調子の変化と質感表現を結びつけるためには、
よく観察して、映り込みや陰影の形をしっかり吟味する必要があります。
前回、紹介したプロセスのように、
積極的に形を増やし、何度もしつこく調整しましょう。


次回も春の体験授業で行った演習の一つ(手のデッサン)を紹介します。
この演習はヨゼミ・メソッドの中で、
もっとも簡単ながら効果てきめんのものです。
手をモチーフにするときの構図やポーズについての
考え方の一助になると思います。


byヨゾコブ
by yozokobu | 2010-04-16 02:15 | ステップアップ・デッサン
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